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LEDビジョン応用編

LEDビジョン応用編

LEDビジョン応用活用術と
導入の実践知識

LEDビジョンを効果的に活用するためには、
基礎知識に加え、
より実践的な応用スキルが求められます。

本ページでは、液晶との比較を踏まえた
最適な選び方や、メーカーごとの違い、
解像度やピクセル構造の理解、
多彩な種類の特徴を解説します。

さらに、YouTube配信や
CM広告収益化といった活用法、
視聴率計測による効果検証、
コンテンツ制作の費用感や
価格差の理由までを紹介。

基礎を超えて成果を最大化する
応用的な知識をまとめています。

  • LEDと液晶サイネージモニターの違い
  • LEDビジョンを選ぶ時の基準
  • LEDビジョンの映像の作り方
  • LEDビジョン種類
  • 仕様の組み合わせ
  • どのくらい見てるの?
  • 映像コンテンツの相場と種類
  • LEDビジョンってなんでこんなに会社ごとに価格差があるの?

LEDと液晶サイネージモニターの違い
(液晶との違い・液晶とLED迷ったら?)

LEDビジョンと液晶サイネージモニターは、映像表示という点では共通しています。しかし、実際のサイズによって価格にかなりの差が生じ、解像度においても液晶が優位です。その理由としては、液晶モニターが1,000~10,000台といった大量ロットで製造できるため、部品コストが抑えられ、一般的なテレビと同様に32インチ、43インチ、50インチなどの定型サイズで安価に提供されるからです。対照的に、LEDビジョンは1キャビネットから、多くても数十台程度の少量ロットで製造されます。また、LEDビジョンの素子自体も液晶より数や部品点数が多く、どうしても価格が高くなる傾向があります。では、LEDビジョンと液晶の導入を判断するポイントはどこにあるのでしょうか?
    • 細長いLEDの
      事例
    • 細長いLEDの事例イメージ
    • 丸いLEDの事例
    • 丸いLEDの事例イメージ
    • 大型
      LEDビジョンの
      事例
    • 大型LEDビジョンの事例イメージ
LEDビジョン 液晶モニター
価格 部品点数が多く高価 大型ロットで製造するので安価
長方形だけでなく
丸型や細長い形にも対応可能
定型サイズのみの対応
100inch
以上の場合
100インチ以上でも対応可能 入手困難なモニターか、
極薄縁のモニター(高価)を
マルチモニターとして活用

LEDビジョンを選ぶ時の基準
(メーカーや他社との比べ方)

  • LEDビジョンの導入が決定。
    次はLEDビジョンを選定する時の基準についてお伝えしていきます!
  • 現在、LEDビジョンは多くの会社から販売されていますが、90%以上が中国製で、日本製を選ぶのは困難です。そのため、製造国ではなく、設置場所に適した製品仕様であるかどうかが重要です。また、その仕様について専門的な知識を持つプロフェッショナルが担当しているかどうかも、会社選定の大きなポイントとなります。
  • 90%以上中国製!日本製はほとんど皆無イメージ
  • 屋外・屋内イメージ
  • 例えば、屋内に屋外用LEDビジョンを選んだり、逆に屋外に屋内用を設置したりするのは不適切です。価格が同じでも、屋内に屋外用を設置すれば不具合や問題が発生し、屋外に屋内用を設置すれば明るさや耐久性の問題が生じ、使用中にトラブルが起こる可能性があります。

LEDビジョンの映像の作り方
(解像度とピクセル・ドット)

解像度=サイズではない

LEDビジョンに配信するコンテンツ(映像)制作は、通常のデジタルサイネージよりも複雑です。これは、LEDビジョンが「ドット=ピクセル=解像度」という考え方に基づくためです。一般的なサイネージモニターは、フルHD(1920×1080)や4K(3840×2160)が主流で、例えば100インチでも2210mm×1245mm程度です。対して、LEDビジョンは100インチを超える大型のものが多く、例えば4000mm×3000mmや、小さいものでも2000mm×1000mmといったサイズが一般的です。そのため、コンテンツを作る際は、設置するLEDビジョンの物理的なサイズとドットピッチに合わせて、個別に解像度を調整する必要があり、これが制作の難易度を上げています。
  • サイネージモニターイメージ
  • LEDビジョンイメージ

ピッチとは

LEDビジョンでは、サイズに加え「ピッチ」という概念が非常に重要です。ピッチとはLEDの素子と素子の中心間の距離を指し、この距離が近いほど高精細で美しい映像を表示できます。例えば、6mmピッチより3mmピッチの方が、より鮮明に見えます。一般的に、屋内施設には3mm/4mm/6mmピッチが多く、屋外看板などでは10mm/15mmが主流です。例えば、3mmピッチでW4000×H2000のLEDビジョンの場合、その解像度はW1333ピクセル×H666ピクセルとなります。これは一般的なフルHD(1920×1080)よりも低い解像度であり、ピッチが小さくなるほど解像度は上がりますが、それに比例してコストも高くなる傾向があります。
  • フルハイ[1920×1080]で作成した映像を
    W4000×H2000の3㎜ピッチに入れるとどうなるでしょうか?
  • フルハイ[1920×1080]で作成した映像

    フルハイイメージ
  • 矢印矢印
  • LEDビジョン(W4000×H2000の3㎜ピッチ)

    LEDビジョンイメージ
これでははみ出てしまい映像がうまく映りません。
LEDビジョンにしっかりと映像を映すには、きちんと計算した解像度で映像を制作する必要があります。LEDビジョンには適正解像度で映像を制作しなくてはいけないですが、映像制作ソフトやフリーソフトではなかなかそのようなソフトがないのが現状です。Adobe製品で出力時にしっかりと適正解像度の設定にて出力した映像を使いましょう。

LEDビジョン種類

先述ではLEDビジョンに配信する映像についてご説明しましたが、ここではLEDビジョンの種類についてご説明させていただきます。
現在LEDビジョンを選定する基準は、
  • 1

    大きさ・形

  • 2

    ピッチ

  • 3

    ロケーション
    (屋内・屋外)

  • 4

    配信の仕組み

と大きく4つのポイントがあります。
ひと昔前の国内LEDビジョンは、リモコン制御のものが主流でした(ラーメン店や理髪店で見かける「いらっしゃいませ」などの光る看板がこれにあたります)。また、街中でよく見かけるLEDで制御されるものとしては、駐車場の満空案内やガソリンスタンドの価格表示板なども昔から一般的です。これらは上記4つの選定ポイントにおいて、選択できる範囲が限定されており、自由に選ぶことができなかったという時代背景があります。
大きさ・形 W400×H1200など決まっていた 500角のサイズで自由にくみかえ可能
ピッチ 16㎜ピッチなど決まっていた 1㎜~20㎜まで自由に選定可能
ロケーション
(屋内・屋外)
屋外で可能な全天候型 屋内用・屋外用などロケーションにより選択可能
配信の仕組み フラッシュメモリとリモコンや
ダイヤル切り替えといったシンプルなもの
USBやダイレクトWifi・クラウドや
スタンドアロンなど様々
価格感 形や形式が
きまっているので定額
様々なカスタマイズができるので
昔のものよりも高価になる場合がある

仕様の組み合わせ

先ほど記述した昔のタイプ以外にも1~4を組み合わせるだけで様々な種類のLEDビジョンが出来上がります。定型という概念は無く、種類分けのような形で現在は分類を分けています。現在はLEDビジョンも価格競争になっており、昔の機種は製造をしていないことも多く、価格が市場とあわないことから生産できないケースも多いです。
例1
屋内用高精細ビジョン
例2
屋外用広告ビジョン
例3
キューブ
例4
袖看板
例5
いらっしゃいませ看板
例6
シースルーLED
例7
テロップLED
例8
単色看板
大きさ・形 W8000×H2000 W4000×H2500 W500×H500 W500×H2000 W500×H1000 W3000×H3000 W200×H2000 W1000×H500
ピッチ 1.2㎜ 6㎜ 4㎜ 4㎜ 6㎜ 3.9‐7.8㎜ 6㎜ 3.9㎜
ロケーション
(屋内・屋外)
駅通路(屋内用) 看板(屋外用) 置物(屋内用) 看板(屋外用) 商店街など(屋外用) ショーウィンドなど
(屋内用)
屋内テロップ表示 看板
配信の仕組み クラウド SIMによるクラウド WIFIダイレクト スタンドアロン USB スタンドアロン スタンドアロン USB
その他 GOB・フロントメンテ リアメンテ
重量軽量モデル
両面モデル 昔のリモコンタイプは
現在対応不可
リアメンテ・
重量軽量モデル
現在対応できる会社が希少
ほとんど生産されていない
現在対応できる会社が希少
ほとんど生産されていない
駅通路長い
LEDビジョン
広告看板
オブジェ
自社袖看板
商店用販促看板
ショーウィンドウ
看板
自社告知
フルカラーLEDで
代替え

こんなことできないの? (YouTube・TV ・カメラ・ CM広告取得で回収)

解像度の違い

  • LEDビジョンは、サイネージモニターに比べて解像度がかなり低くなります。そのため、YouTubeなどのウェブサイトや、PC上の映像をそのままLEDビジョンに表示しようとしても、通常はうまくいきません。同様に、テレビ・カメラ・Apple TVなどの一般的な映像プレイヤーの出力も、そのままでは適切に表示されません。これらの映像を表示するには、フレームシンクロナイザーと呼ばれる解像度変換装置が必要です。さらに、映像の特定位置を切り取って表示できるリサイズ機能付きの限定モデルが必要となる場合もありますが、これらは高価で入手しにくいため、専門のシステム会社に依頼するのが一般的です。
  • 解像度の違い画像

CM広告収入

映像の放映自体は難しくはありませんが、収益化には多大な労力が必要です。広告主は広告効果が見込めなければ出稿しません。YouTubeやGoogle広告のように費用対効果が明確なシステムがあれば、LEDビジョンへの広告出稿を検討する企業もあるでしょう。しかし、この広告主を見つけることは、LEDビジョンの導入以上に困難です。この点で「広告代理店が対応する」という話もよく出ますが、代理店を介しても、最終的に費用対効果が明確な仕組みがなければ、広告主は継続しません。広告効果の可視化と広告主の獲得が、LEDビジョン広告収入を成功させる鍵となります。
  • 少ない予算でターゲティング精度は上げて、費用対効果の高い広告配信がしたい

    広告代理店イメージ

    立場

    広告活動を行う当事者、あるいは広告を出す組織や機関である広告代理店

  • 高い広告掲載料を支払ってくれて自社サイトにマッチした広告を掲載して、メディアの収益を上げたい

    ポータルサイトやオウンドメディアなどで広告を表示するイメージ

    立場

    ポータルサイトやオウンドメディアなどで広告を表示する領域を提供する立場

  • 求めている情報に関連する広告を表示してほしい。

    インターネットでサイトや広告を見ている人イメージ

    立場

    インターネットでサイトや広告を見ている人

どのくらい見てるの?

実際のLEDビジョンを
どのくらい見ているか?

ほかの看板やサイネージモニターに比べて、実際にはある程度の人数がみています。
人は「動いているものに関して目線をもっていく傾向」があり、LEDビジョンは「他のものに比べて輝度が高い」ため気になる率は高いでしょう。実際にLED表示器にカメラをつけて配信している例もありますが、視聴率は公表されないケースが多いです。
ただロケーションにも影響されますが、ある程度興味を引くコンテンツがとても重要で、そのコンテンツ次第で視聴率が雲泥の差で変わります。韓国の広告チームの波が世界的に有名ですし、日本でも新宿の猫が有名になりました。
実際にはこのコンテンツ次第である程度の視聴率がでてきます。YouTubeでも人気があるコンテンツが視聴率が高くなるのもそのためです。
LEDビジョン画像

視聴率の計測

この視聴率をどのようにして計るのか?だいたい3パターンに分かれます。

    1. 1カメラで視聴率をはかる
      パターン
    2. 2計測器を用いるパターン
    3. 3GPSなど位置情報で
      割り出すパターン
    これで視聴率をはかり、費用対効果がでるパターンをつくることが大切です。これにより広告代理店が広告などをもってくる指標にもなりますしただ看板をつけるよりも大きな効果をだすでしょう。
  • 視聴率の計測画像

映像コンテンツの相場と種類

LEDビジョンのコンテンツは、やはりダイナミックなコンテンツが視聴者に好まれる傾向にあります。一般的にはLEDビジョンのコンテンツはサイネージと同じコンテンツと同じような相場観です。

  • 簡易静止画 3万~5万
  • 簡易動画 2万~20万
  • 3Dコンテンツ 30万以上

といった感じが一般的です。しかし最近は新宿の猫のような立体視をうまく表現するようなコンテンツが要望されますが、おおよそ200万~1,000万くらいが相場で、通常のコンテンツに比べて10倍くらいの費用感です。
実際には時間や内容・実写なども含めれば様々な価格形態になります。

LEDビジョンってなんでこんなに会社ごとに価格差があるの?

LEDビジョンの価格はひと昔前に比べて、どんどん下がってきています。おそらく10年前と比べて約10分の1まで下がったLED会社もあります。
その分看板の代わりの簡易に導入できるなど大分導入ハードルが下がりました。ですが、ここまで下がった価格にも、各会社ごとに価格差の開きがあり、なぜこの会社は高いのか、この会社は安いのか…と困惑されていると思います。
価格差のポイントは5つあります。

Point

  • 1.ピッチ
  • 2.屋内モデル・屋外モデル
  • 3.素子自体のレベル
  • 4.品質レベル
  • 5.大量導入か否か

1.ピッチ

価格差はピッチです。これは見た目にもわかりやすく、気を付けている方もいらっしゃいますが、ピッチが狭まれば狭まるほどLEDの球の量は増えます。量が増えれば価格があがるので、適正ピッチを見極める必要があります。

2.屋内モデル・屋外モデル

こちらもわかりやすいと思いますが、最近全天候型も増えていて取り扱い会社によっては屋外用をそのまま屋内に入れるケースもあります。その場合高くなりますが、危険なのは屋内用を屋外に使うケースです。
価格差が屋内用と屋外用では2倍くらい本来違うのに、想定よりも価格が安い場合は注意が必要です。結果すぐ故障するリスクも考えなければなりません。

3.素子自体のレベル

素子自体のレベルとは、各会社での製造工場で選定しているLED素子になります。これは良品~高輝度品など複数種類のLEDがあります。またブランドもあります。

4.品質レベル

LED素子以外の部品では基板やトランスなどがあります。こちらも価格差があり、LEDの会社によってはメーカーを指定することも可能な会社もあります。ただ目利きは必要です。
これ以外にもハンダの品質レベルや板金の品質レベルなどもあり多少の誤差が気にならないのであれば安価に購入が可能です。少し前は海外製=粗悪品というイメージでしたが、最近はそのようなことも減ってきています。

5.大量導入か否か

現在LEDビジョンの製造は90%以上海外で生産し、輸入しています。
ただLEDビジョンは最近カスタマイズ性が高く、1案件ごとにお客様のニーズに合わせたカスタマイズが可能になっています。1案件ごとに輸入をする為、送料などが多くかかります。逆に大量に導入することで輸送コストを抑えて安価にすることも可能です。